カラスビシャクのムカゴを探してみた! その2
愛西市を流れる善太川の新大井橋付近の土手で、先日カラスビシャクを見つけたと書きました。
植物を観察していると、どの植物も2段構えで子孫を繋いでいく戦略を採っているようです。
ヤマノイモも種は有性生殖で、環境の変化に対応する戦略ですが、他にムカゴを作ってこれまでの遺伝子で子孫を繋ぐという両方の戦略を採っています。
ツユクサは一日で花が萎んでしまいます。
朝方花が開くと雌しべを長く伸ばして、他のツユクサの花粉で他家受粉しようとします。
他家受粉できない時には、夕方には雌しべが丸まって、自分の雄しべで自家受粉して種を作ります。
そんな2段構えの戦略を採っています。
ところがヤマノイモは種を作る他家受粉と、ツルの脇から自分の遺伝子と同じムカゴを作るのを同時に行っています。
カラスビシャクもヤマノイモ同様に同時に種とムカゴを作る戦略を採っているようです。
先日見かけたカラスビシャクが群生している場所に行ってみました。
前回はカラスビシャクの写真だけで満足していたのですが、今度はムカゴがあるかどうかを確かめに行きました。
よく葉を掻き分けてみると、地上部のあるところに白っぽいサトイモを小さくしたようなものが付いていました。
これがムカゴだろうと思われます。
カラスビシャクのどの茎にもついているわけではありませんが、ところどころについています。
それを取ってみたらころっと取れました。
まるで昔のベーゴマかサトイモのような形です。
これから季節が進むと、種ばかりでなくムカゴも地面に落ちて増えていくのでしょう。
カラスビシャクは害草と言われているので、農家の人が見つけたら除草剤を撒いてしまうに違いありません。
見つからなければ良いな、また来年も見られると良いなと思ってしまいました。
(サトイモ科 ハンゲ属)
カモ撮りこうちゃん